タイトル:新・常識の世界地図
著者:21世紀研究会
出版社:文藝春秋
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この本は、世界の文化やマナー、価値観の違いを地図のように俯瞰できる一冊です。
「日本では当たり前」なことが海外ではタブーになる、そんな驚きと発見が詰まっています。
ここがおもしろかった!
日本人が「海外からどう見られているか」と、実際に海外の人が感じている「日本への印象」には、大きなズレがあるそうです。
同じ日本国内でも、関東と関西でエスカレーターの立ち位置が違うように、文化の差は思っている以上に細かく存在しています。
宗教上、握手は必ず右手で行う国もあれば、お辞儀が“上下関係を示す行為”とされる文化もある。
日本では自然な挨拶の一つでも、海外では失礼に当たるケースがあると知り、目から鱗でした。
タブーと文化の違い
- OKサインが「卑猥な意味」や「ゼロ」を示す国がある
- Vサインがネガティブな意味になる地域もある
- イタリアでは、ボディランゲージが言葉と同じくらい重要
- 国旗を踏むと逮捕される国もある
- 靴を脱ぐ行為が「下着を脱ぐのと同義」と捉えられる文化もある
こうして並べてみると、当たり前の動作やマナーがどれほど“文化依存”なのかが分かります。
特に「靴を脱ぐ/脱がない」の違いは、日本人にとって衝撃的です。
気づきと学び
- 生理現象(くしゃみ、あくび、ゲップなど)にも地域差がある
- 「欧米」と一括りにしても、国や地域によってマナーがまるで違う
- 食事や飲み物の扱い方にも文化的背景がある
つまり、海外でのトラブルを防ぐには、まずボディランゲージと文化のタブーを知ることが大切。
言葉よりも先に“身振り手振り”を学ぶ――これは新しい発想でした。
価値観のアップデート
日本国内でも時代によって価値観は変わります。
昭和、平成、令和と移り変わる中で、特に女性にとって生きやすくなった面も多い。
ただし、価値観を知らないままにすると、生きづらさを感じることもある。
良し悪しを決めつけるより、「いろいろな価値観を知っておく」ことが大切だと感じました。
本書は、まさにそのための“現代の世界教養地図”のような一冊です。
こんな人におすすめ
- 海外の文化やマナーに興味がある人
- 異文化コミュニケーションを学びたい人
- 自分の「当たり前」を見直したい人
世界の“常識”を新しい目で見てみたい人に読んでほしい一冊です。