『ひとり起業は苦しい。だけど、乗り越えられる』

タイトル:ひとり起業は苦しい。だけど、乗り越えられる
著者:長岡吾朗
出版社:秀和システム

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この本は、「ひとり起業」を考えている人に向けた、起業の不安や悩みに寄り添いながら、解決のヒントをくれるガイドブックです。
すでに起業している人にとっても、新たな気づきが得られる内容が多く、悩みを抱えている方には解決の糸口になるかもしれません。

備品は“処分”まで見越して選ぶ

特に印象的だったのは、「備品は、引っ越しや処分のことも考えて選ぶべき」というアドバイス。

先日、私の事務所でも大掃除をしたのですが、出るわ出るわ、不用品の山。
しかも、事業で出た廃棄物は「産業廃棄物」となるため、業者への依頼・処分費用がかかるんです。
デスクや棚などの大型備品は、人手と費用の両方が必要。
さらに驚いたのは、観葉植物の「土」です。これ、引き取ってくれる業者が限られていて、処分が非常に厄介なんです(実はまだ事務所に保管中です…)。

ですから、これから備品を揃えようとしている方は、レンタルを検討する、もしくは「本当に買う必要があるのか?」と一度立ち止まって考えるのがおすすめです。

信用金庫の口座、必要?問題
もう一つ、個人的に「なるほど」と思ったのは、「信用金庫の口座は、無理に作らなくてもいい」という視点です。

多くのビジネス書では、

地元企業に親身
融資が柔軟
担当者が訪問してくれる
地域情報や人脈を紹介してくれる

…など、信用金庫の利点がよく挙げられています。
私もそれを読んで、「口座、作らなきゃいけないのかな…」と漠然と考えていました。

でも、実際には、人付き合いが苦手な私にとって、こうした「顔が見える関係性」こそがストレスの種でした。
実際、スモールビジネスを始めてから10年以上経ちますが、一度も信用金庫の口座を持っていません。

もちろん、信用金庫にはメリットも多いのですが、「自分に合うかどうか」は別の話。
心身の健康があってこそのビジネスですから、無理して“世間の正解”に合わせる必要はないと思います。

本書を読んで改めて感じたのは、「世の中の“正解”が、自分の正解とは限らない」ということ。
情報は多角的に集めて、自分にとっての正解を探すのが良さそうです。

YouTubeやネット記事など、今はさまざまな立場・価値観に触れられる時代です。
一方向だけでなく、多角的に情報を集めて比較検討することが、成功への近道なのかもしれません。

これからひとりで起業を考えている方、すでに起業していて他の起業家の考え方に触れてアップデートしたい方にとって、「無理せず、自分らしくビジネスを続けていく」ための視点が詰まった一冊です。

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