最良の選択をするための必須スキル『はじめての統計学』

タイトル:はじめての統計学 レジの行列が早く進むのは、どっち!?
著者:佐藤舞
出版社:三笠書房

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この本は「統計学」と銘打っていますが、数式はほとんど登場しません。

著者の佐藤舞さん自身が、「私は大の数字アレルギーです」と語っており、数式に頼らず、わかりやすい言葉で統計的な考え方を解説してくれます。
そのため、数学に苦手意識がある人でも、まったく問題なく読み進められます。

内容は、日常生活に身近な事例をもとに、統計学的な思考を学べる構成。
難解さは一切なく、最後まで興味深く読めました。

統計学は、ビジネスの現場でも重要視されている分野です。
特に、マーケティングにおいては、統計的な思考が意思決定に直結します。
本書を読むことで、統計学が仕事にどう活かせるかのヒントも得られるでしょう。

ただし、読み進めるうちに、「これは行動経済学に近い話だな」と感じる場面も多くありました。
一度でも行動経済学の本を読んだことがある方なら、聞いたことがある話題が多いと感じるかもしれません。

とはいえ、統計学と行動経済学の共通点に気づくことで、“思い込み”が私たちの判断にどれほど影響を与えているかを深く理解することができます。

また、実生活における多くの選択や行動も、統計や行動経済学の知識があるかないかで、賢さが大きく変わるのだと実感しました。
これらを知らないまま過ごしてきたことが、今になって少し悔やまれるほどです。

数学が苦手だけど、統計学に興味がある。
そんな方の「はじめの一冊」として、ぜひおすすめしたい入門書です。

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